日本のたまご消費量は世界トップクラス! ~ 世界最大の「たまごかけごはん(TKG)イベント」は大盛況!!

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先日の2025年10月17日(金)~19日(日)東京池袋サンシャインシティにて、世界最大の「たまごかけごはんTKG)」イベント卵フェス in 池袋 2025」が開催されました。

日本全国ブランドを、卵かけごはんTKGで「食べ放題」できるというこのイベント。筆者は、卵かけごはんも、を使った料理スイーツも基本的に大好きなので、このイベントに参加してみました。

国民一人当たりの卵消費量で日本は世界トップクラス!

このイベント参加するにあたり、日本卵消費量について少し調べてみたところ、なんと日本国民一人当たり卵消費量世界トップクラス

2015年から2024年の国民一人当たり卵消費量について、世界上位国データをグラフにしてみると以下のようになりました。

鶏鳴新聞の公開データ3)を元に筆者がグラフを作成。グラフの線が切れている部分はデータなし。
(※マレーシアは日本並みの消費量との情報がありますが、今回の参照データでは殆どの年でデータが無かったため不記載としました)

日本のデータにおいて2023年に大きく減少がみられたのは、鳥インフルエンザの発生によるものと考えられています。現在はそこから回復傾向にあるとのこと。

筆者は、をよく消費するはてっきり欧州の国だと思っていましたが、意外や意外、西ヨーロッパの国はデンマークしか入っていませんでした。

国民一人あたり卵消費量多い国について「なぜ多いのか?」。その理由を少し調べてみたのですが、「を使った料理多数あること」という要因以外にこれといった説明見つかりませんでした。

を使った料理多数ある」ということも、「元々卵消費する多いため、その調理法も様々に工夫されて多くなった」との見方が出来、「を使用した料理多数あること」は「原因」ではなく「結果」であるとも考えられますので、現状、国民一人あたり卵消費多い国なぜそうなのか、その理由はよく分かりませんでした。

宗教民族言語系統地理的要因所得が多い少ないを食する食文化があるかどうかなど、自分なりに考えてもみたのですが、腑に落ちる解釈思いつきませんでした。

消費量違いによってかなり差があり日本半分以下の国も多数あるので、その地域の食文化反映されているものと思われます。

これらの点については、もし今後何か分かることがあれば、改めて記事にしたいと思います。

TKGに魅了された卵好きのシェフが「日本たまごかけごはん研究所」を設立

それでは今回訪問したイベント関連の話に戻ります。

今回参加した「卵フェス in 池袋」を主催しているのは、一般社団法人「日本たまごかけごはん研究所」。2019年設立されたこの研究所は以下の三つをミッションに掲げている団体です。

一般社団法人「日本たまごかけごはん研究所」のミッション2)
・生産者の応援
・地域創生
・日本食文化の普及活動

代表理事の上野貴史(うえの たかふみ)さんは、イタリアン、フレンチでの修行、そして大学の食堂にも長年勤務した経験のあるシェフ

他の国のすばらしい料理をたくさん知った上でも、やはり「たまごかけごはん」のおいしさ奥深さ魅了され続け、卵好きが高じてこの団体設立することに。

たまごかけごはん」に使われる、お米醤油の「生産者応援したい」という思いでこの組織を運営しています。

現在は「TKG検定」という筆記試験まで行っているというたいへんユニークなこの団体。試験に合格すると「TKGer(ティーケージャー)」としての活動が出来、名刺まで取得できるとのことです。

この法人を創立した年には「第1回たまごかけごはん祭り」を開催。

日本全国から取り寄せたブランド卵ごはん食べ放題の「たまごかけごはん祭り」は、今回で7回目を数えることとなりました。

会場では「日本たまごかけごはん研究所」のかわいらしいTKGグッズhttps://japantkg.theshop.jp/)も販売されていました。

「日本たまごかけごはん研究所」のTKGグッズ

ブランド卵を使ったお菓子やゲームも楽しめるイベント会場

TKG食べ放題のコーナーのほか、会場にはおよそ30種類ものブランド卵が並んだ販売コーナーブランド卵を使ってつくったプリンクレープなどのお菓子販売ブース、そしてイベント会場らしくファミリーで楽しめるようなゲームまで設置されていました。

日本各地のブランド卵販売コーナー
主に業務用卵やその加工食品を販売する(株)アマダ東京のブース
大分県産の蘭王たまごを使用したバタークレープを販売するBUTTER CREPE LAB.。バターと卵の風味が濃厚でした。
プラスチックで出来たおもちゃのたまごを向かいのボードに投げつけ、跳ね返って色が付けられたところに落ちたらポイント獲得

TKGを極めるなら「木桶」で作った醤油にこだわる

TKG」を極めるなら、お米だけでなく、お醤油にもこだわりを。

会場には日本全国蔵元から、昔ながらの「木桶」で造られた醤油が集められ、販売されていました。

江戸時代までは、醤油に限らず、味噌みりんは、木桶熟成され製造されていましたが、現在販売されている醤油の殆どはステンレスタンク生産されており、木桶醤油シェア1%以下にまで減少しています。

そんな中でも、木桶の表面に住みついた微生物独自生態系が生み出す多様性木桶の一つ一つにも違いを生む個性あふれるうま味・味わい大切にしている醤油蔵元が、今でも日本全国で「木桶醤油」を生産しています。

その味はうま味強くしょっぱくない」ところが大きな特徴のひとつ。

一般販売されているタンクで作る醤油は、加熱をして早期熟成をさせますが、木桶醤油四季による温度変化熟成をさせる「天然醸造」。最低でも一年以上をかけて醤油を造ります。

使用される木桶寿命はおよそ100~150年昔ながらの木桶醤油づくり継続するためには、新しい木桶制作することも必要です。ところが木桶需要激減したため、現在は新しい木桶制作する会社が殆ど無くなってしまったのです。

伝統的木桶を使った醤油づくり、そしてそのような製法で作られた本物醤油後世にも残すためには、新しい木桶制作できる職人がいなければなりません。

そんな苦境の中、「ヤマロク醤油https://yama-roku.net/五代目の山本康夫やまもと やすお)さんは、ついにある大きな「決断」をしたのでした。

その「決断」とは「自分たち木桶作る」こと。

当時、日本木桶製造する会社は大阪にある1社のみ。
山本さんは、大工をしている同級生と一緒にその製桶所弟子入りをし、木桶作り方習いました。

それから2年後、木桶づくり技術次世代引き継ぐため「木桶職人復活プロジェクトhttps://kioke.pro/)」を立ち上げます。

このプロジェクトには企業業界越えて志を持つ人たちが集まった結果、職人が順調に育つようになったのです。

その発起人山本さん、なんと香川県小豆島からはるばる東京のこの会場に来ていました!

「木桶職人復活プロジェクト」発起人のヤマロク醤油五代目 山本康夫さん

また、木桶醤油の味をもっと多くの人に知ってもらおうと、各地の蔵元が集まって作った販売サイト職人醤油https://store.s-shoyu.com/))も開設されています。一般消費者が買いやすいように、100mlの小瓶での販売もしています。

日本各地のブランド卵が食べ放題の「たまごかけごはん祭り」でTKGを実食

いよいよ、待ちに待った「TKG」の実食。この「TKG」の食べ放題は「事前予約」が必要入れ替え制です。あらかじめオンライン卵フェス in 池袋 2025https://tamafes.com/))でチケット購入必要でしたが、大人気のため売り切れ続出でした。

実際に会場でも非常に多くの人がこの食べ放題参加していて、十分な数の用意されていたのですが、人気のあったは最後には無くなってしまうほど。

たくさんの種類が並ぶブランド卵の中で、筆者は以下の3種類を選んでみました。

・黄身の余韻(秋田)
・くがにたまご(沖縄)
・フルーツエッグ(福島)

上の画像左に見えるのが「黄身の余韻(秋田)」、右の上が「くがにたまご(沖縄)」、右の下が「フルーツエッグ(福島)」です。

そして今回かけた醤油は、卵の味そのものを活かすため、また筆者が今まで使ったことがなかったことから、三重県四日市市木桶醤油を生産している蔵元伊勢蔵https://www.isegura.com/)」の「白醤油」を使ってみました。に近い風味というこのお醤油。色も無色透明に近いうすい黄色なので、画像の通りTKGにかけても色がまったくつきませんでした。

またこの食べ放題会場には、無料のトッピングもあったので、「鳥そぼろ」と「有明海苔」をトッピングしてみました。

味は期待通りの濃厚風味を感じる。「白醤油」もクセが無くやさしい味で、卵の風味が楽しめました。会場の他の人を真似て、一度に3つの卵を乗せたのは少し欲張りだったかな。

それにしても「たまごかけごはんTKG)」は、いくつになっても飽きることのない日本の「ソウルフード」。生卵をいつでも気軽に食べられるこの日本食文化、そしてそれを支え続ける生産者の方々には感謝の念が尽きません。

その醍醐味を思う存分に楽しめたこのイベント来年もまた開催されるのを楽しみに待ちましょう。

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